合気道小林道場 Aikido Kobayashi Dojo

その17 平成15年4月

 合気道所沢道場が新築され平成十五年四月一日から稽古が開始されています。
これは合気道小林道場にとって新しい前進の第一歩です。

 昭和四十四年四月、小平の自宅に手作りの道場が産声を上げました。その三年後、所沢道場が二番目の道場として開設されました。その後道場の数は段々と増えて行き、現在では直轄、傘下合わせて約百二十を数えるまでになりました。また、海外との交流も盛んに行われ、私たち指導員が教えに行っている国はアジア、ヨーロッパ、アメリカ、南米、オストラリアなど十五カ国に上ります。

 この様に小林道場が発展できたのも、各師範と指導員、また会員の皆様の協力そして私の親、兄弟、家内とその親族の応援のお陰と感謝しております。

 所沢道場は私の兄から土地を借用し、昭和四十七年十一月に故二代道主植芝吉祥丸先生をお招きして道場開きを行いました。当時はオイルショックの直前でトイレットペーバーなど色々な物が不足し始めた頃です。

 雑貨商の父が道場開きのお祝いにと、ちり紙、石けんを山のように持って来てくれたのを覚えています。あと三ヶ月道場の建設が遅かったら、物価の高騰で道場はできなかったと思います。本当に幸運でした。

 所沢道場の完成で私の生活環境も大きく変わりました。所沢道場ができる前は小平道場の指導以外に、合気道本部道場の指導部員として本部道場、防衛庁、NHK,国宝社道場、明治大学、埼玉大学、東洋大学、学習院大学の各合気道部を指導していました。所沢道場建設を期に、本部道場指導員を辞め、小林道場に専念しました。

 所沢道場はプレハブ一階建ての簡素な建物でしたが、内弟子の住み込みの場所として、また海外からの宿泊研修の場所として無くてはならない道場です。彼らは、夏はとても暑く蚊の大群が押し寄せ、冬は冬でとても寒い所沢道場で稽古し、修行して行きました。多くの内弟子と海外研修者の思い出と涙がたくさん詰まっていた所沢道場ですが、築三十年経っており、建て替えの時期にきていました。この度坂戸道場の金子敏行氏にお願いし新築いたしました。

 金子氏は畑山道場、堀越道場、真鶴道場の建築も請け負った方です。それらの道場づくりの経験を生かし、さらに自然の木の良さを追求したすばらしい道場が完成しました。

 今後はこの新しくなった所沢道場を中心として、更なる合気道小林道場の発展、合気道の普及を計画しております。

 今後とも皆様のご協力をよろしくお願いいたします。


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