合気道小林道場 Aikido Kobayashi Dojo

平成21年4月

京都で講習会を行って

京都府市合気道連盟は、平成二十年一月に行われた小林道場新年会において、正式に傘下団体として加盟する事が承認されました。京都府市連盟が小林道場の基本方針である「一人でも多くの人に合気道を」を了承し、お互いに協力して合気道の普及と発展を努力する事を約束したからです。それから早くも一年以上が経ちました。昨年三月には京都の方達が合気道小林道場の審査会へ見学に来られました。五月には日本武道館で行われる全日本合気道演武会への参加し、そして十月の小林道場四十周年記念講習会と祝賀会参加と、京都府市連盟の方々に毎回東京までご足労いただいていました。

しかしこの度、京都府市合気道連盟主催による私の講習会が、京都の伝統有る旧武徳殿で三月二十二日に行われました。この講習会に小柳俊一郎指導部員と小平道場会員を中心とした会員達十名が参加してくれました。この事により両団体による真の交流の第一歩が踏み出された事になります。講習会の前日、三月二十一日夕方には親睦会が行われました。お互いの記念品を交換した後、お酒を酌み交わし和やかな食事会が行われました。両道場の会員のほとんどは初対面でしたが、百年の知古の様に話が弾み仲良くなりました。これが本当の合気道の精神です。合気道創始者の植芝盛平翁先生は、合気道の精神は争わない「和と愛と統一」の武道であると仰っています。

翌二十二日には、由緒ある旧武徳殿で講習会が行われました。この建物は、遠く平安時代に時の桓武天皇が武技を奨励し、宮西に武徳殿を建立し、日本民族全盛発展の礎となされた故事にならい、平安遷都1100年記年行事の一環として明治32年に全国からの有志と浄財を結集し往事の平安宮の大極殿を模して建設されたのだそうです。この様な場所で稽古ができるのはさすが京都の連盟です。私にとっても良き思い出となりました。

旧武徳殿は道場の広さは200畳ぐらいで、周りには国技館の砂被り席の様な手すり付きの観覧席が四方にあります。正面は屋根の付いた玉座があり、玉座には赤い毛氈が引き詰めてありました。指導の為正面に座ると本当に重厚で趣が有り身が引き締まる思いがしました。

講習会の参加者は約八十名。稽古は要望があった杖・剣を中心として行いました。基本の杖二十本から指導を始めましたが、京都の会員の皆さんは僅か一年で基本をほとんどの方が修得しており稽古はスムーズに進みました。基本の杖は左右どちらの構えでも稽古できます。基本の構えは皆さん覚えていましたが、逆構えの場合は戸惑う人が結構いました。十三の杖、三十一の杖、そして剣の基本素振り、剣の合わせを午前・午後稽古しましたが、昼休みにも時間を惜しんで稽古している姿を見て、京都の方々の熱心さに感心しました。

最後に演武会が行われ、京都の役員の方、合気道小林道場指導部員の演武、最後に私の演武で第一回の交流講習会が無事終了しました。お世話いただきました京都連盟の役員、会員の皆様に心より感謝致します。


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